Kyojiのよろずひとりごと

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

TPPに関する大きな問題3ー今のアメリカは昔のアメリカではない

昨日、一昨日とTPPの問題点をブログ記事に書いたが、なぜ経済学の専門家でもない者がTPPに対する記事を書くことを批判する人間もいるようである。

確かに私は経済学の専門家ではない。あくまで一市民の立場で書いている。しかし私は同時に経済学者特にフリードマン経済学を支持する新自由主義系経済学者ーを基本的に信用していない。彼らの分析や主張内容が正しかったという実感を持ったことは一度もないし、今回のTPPに関する彼ら、フリードマン経済学系の推進論者の動きを見ているとどうも胡散臭く感じてしまう。(特にIT系でMBA取っている人間で私はロクな人間に会ったことがない)

特に昨日問題となったラチェット規定やISD条項に関して、そしてそれによってメキシコ、カナダ、そして韓国がなぜ悲惨の状況になったかについて、推進論者の経済学者から説得力のある説明を聞いた覚えがない。それどころかこれに関する話が出ると彼らはいつも話題をそらそうとするし、この問題については全く触れようとしていない。(よほど彼らにとって「都合の悪い」論点である、ということを自らの行動で証明しているようなものである)そのことが推進論者に対する不信感を増大させていることがどうも彼らには理解できないらしい。

そもそもTPPASEANの発展系という形でスタートしたのだが、その時には勿論このラチェット規定やISD条項など存在しなかった。この条項の話が出たのはアメリカが参加を表明してからである。

実はこのアメリカ、が最近おかしいのだ。いや、前々から「大国」的な暴力的な面はあった。しかしそこにはいつも「民主主義の盟主」的なニュアンスがあった。

しかし最近のアメリカにはそれがない。何かがおかしいのだ。

私は少年時代をアメリカで過ごした人間である。そしてそこで自由と民主主義のすばらしさ、尊さを教え込まれた。今でもその経験は得がたいものとして私の中に残っている。アメリカは自由と民主主義のすばらしさ、尊さを教えてくれた国であり、私にとっては第二の故郷でもある。

だがそのアメリカが最近おかしい、具体的にいうとそのアメリカの民主主義が現在殆ど機能していないのである。

■アメリカ民主主義:錯覚の後の失望

http://rockway.blog.shinobi.jp/Entry/453/

アメリカの二大政党政治を理想的に考える人々が、この日本にも多い。今回日本の民主党が政権を握ったことをその面で評価する者たちもいる。
 この二大政党政治でやってきたのがアメリカであるが、実はこの二大政党を牛耳っている勢力は同じ者たちである。国際金融資本勢力、と言われる勢力である。

 両方を牛耳っているのだから、権力が共和党であろうが、民主党であろうが、どちらの手に握られたとしても、細かい差異はあるとしても、この勢力の目指すものが実現されていくようになっているのだ。だから、民主党から共和党に権力が移ったと言っても、何も喜ぶことなどありはしない、と理解しなければならない。

 このような詐欺的国家にアメリカが堕してしまったのも、全てお金の力による。お金の力で、人殺しも雇えるし、テロリストも雇えるし、裏切り者も生み出せるのだ。

 唯一、この悲観的な現状に対して、希望的なことは、この国際金融資本勢力を構成する者たちは、ごく少数である、ということだ。従って、アメリカの大衆が真に目覚めて、立ち上がれば、たちどころに事態を改善することは、理論的には可能なはずである。

 それがうまくいっていないのは、10月31日号の「秘密暴露の時代」でケビン・ボイルが語っているように、簡単に言えば、あらゆる権力がそれらの者たちの手に握られているのと、大衆が組織化されていないから、大衆としてのアメリカ人がどうしたらいいのか分からないという催眠状態にあるからだ。
{後略)

実はアメリカの議会、官僚、政府要人の大半はこの「国際金融資本勢力」によるロビイストの手先となっている。アメリカの議員の殆どがそうだといっても云いすぎではない。そのため一般庶民の声など政策に全く反映されず、ほぼ例外なく「国際金融資本勢力」の意向に沿った政策で進んでいる。
非常に残念だが今のアメリカの議会、そしてオバマ大統領でさえも「国際金融資本勢力」の傀儡に過ぎない。残念ながらアメリカは実質的に「国際金融資本勢力」による独裁国家に成り下がってしまったのである。

昨今アメリカ各地で起きている市民による占拠行動も、アメリカの政府、議会が彼らの声を全く聞こうとしていないことに対する不満が爆発したことによる。オークランドやデンバーでは警察が治安部隊と化し、プラスチックの催涙弾で市民を排除するというとても先進国の光景とは思えない事態が発生したが、私は今のアメリカならこの催涙弾が実弾に変わったとしても驚かない。今のアメリカならそのくらい平気でやるだろう。そう遠くないうちにそれがおきるような気がする。

この市民による占拠活動ー一見TPPの問題と無関係に見えるが実はそうではない。ものすごく大きくリンクしている。

「国際金融資本勢力」に支配されたアメリカ政府は彼らに「我慢しろ」とか「そうなったのはお前らの自己責任だ」(どこかで聞いたことがある言葉だ)といっている、しかし一方ではこのままでは再選が危ぶまれるオバマ政権TPPでアメリカの雇用を回復させようと必死になっている。アメリカが日本に参加を必死な形相で促しているのもそのためだ。そしてそれはいうまでもなく「日本のため」ではなく「日本を食いつくす」ためである。

TPPラチェット規定やISD条項を導入させたのは他ならぬアメリカを実質的に支配している「国際金融資本勢力」であることは火を見るより明らかだ。

日本の農産物市場は悪名高き、モンサント社が参入の準備を着々と進めているし、アリコも日本では本来必要ないはずの「健康保険」での日本国内発売を準備している。

中野京大准教授が云うまでもなく、GDPではTPPは実質的に日本とアメリカのFTAであることは子供でもわかる。両国でTPP参加国のGDPの9割を占めるのだから

そしてその世界第二位である日本の市場を「食べごろ」と考えて舌なめずりしているのが「国際金融資本勢力」である。

だから彼らの思惑通りに現行のままTPPに参加するのは自殺行為である。

それにもかかわらず、また民主党内でも大半がTPPに反対または慎重な意見であるにもかかわらず野田佳彦首相はAPECであくまで参加の意向表明を強行する構えだ。

理解しがたいのはこの民主党新自由主義勢力はこのことによって一体何を得ようとしているのか。強行すればお膝元の党が分裂し、政権基盤も危うくなる大きなリスクを犯してまでTPP参加を強行する理由は一体何なのか。

明日はそのことについて考えたい。