Kyojiのよろずひとりごと

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

雅な平安と豪華絢爛なロココのイメージ

さて、先日の井戸敏三兵庫県知事「画面が汚い」と批判の事件、まあなんとも笑ってしまう話ですが、(苦笑ですけどね)平安を描くというと十二単の女性が優美に、雅にーなんていうイメージを持っている人がいるようで、今回の「清盛」もそうした映像を期待している人たちがいるようです。

しかし今回の平清盛の演出の柴田岳志氏が公式サイトで明らかにしていますように、ドラマのクオリテイを上げるためにリアリズムを徹底追及しており、そこを突き詰めると「キレイな平安時代というのは我々が勝手にイメージで思っている「偶像」に過ぎず、実際の平安時代の特に庶民は服装も汚く、道もおそらく「臭くて汚い」ものであったといわれております。そもそもよく考えればわかりますが、この平安時代は絶えず疫病が流行っていた時代で、衛生状態がよければそんな疫病など流行るはずなどありませんからね。

同じようにモーツアルト「ベルサイユのバラ」のように絢爛豪華で優美なイメージを持ってしまいがちの18世紀にヨーロッパのいわゆるロココ調のイメージも小説や映画による「偶像」で、実際には下水処理の設備すらなく、汚物を垂れ流しという状態だったようです。この時代はコレラを初めヨーロッパじゅうに疫病が流行った時代で、大都市の衛生状態は最悪だったようです。映画や劇、アニメなどでできあがっているイメージとは程遠いものですね。はっきりいって同時代の江戸の方が上下水道が整備されていただけに衛生状態は遥かにマシだったといっていいでしょう。

まあ平安にしても18世紀のヨーロッパにしても今あるイメージは多分に作られたものですね。ですから井戸敏三兵庫県知事はまだあのあともぶつくさおっしゃっているようですが、この件ではこれ以上発言なさらないほうがよろしいんじゃないでしょうか? ご自分の無知と不見識をさらけだすだけですので(笑)

私個人は何度も書いていますが少なくとも今までの放送分に関しては、ここまでクオリテイの高い大河はここ10年くらいなかったんじゃないでしょうか? まあ兵庫県知事がなんといおうが、マスコミが視聴率下がったといくら騒ごうがひるまずドラマの制作スタッフの皆さんにはこれまで通り、いやこれまで以上に良質のドラマの制作に励んでいただくことを期待します。それにしても天地人とか「お江」とかどうしようもないドラマの方が視聴率高くて龍馬伝坂の上の雲そして平清盛のような良質なドラマの方が視聴率が低い傾向が出ているのは一体何なんでしょうね?