Kyojiのよろずひとりごと

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

日本人に英語が難しい理由

今更いうまでもありませんが日本人は英語が苦手です。

なぜ苦手化といいますと島国とか江戸時代250年を近い鎖国をしてきた、とかいろんな理由がありますがそもそも外国語を全般的に覚えるのが苦手、という面もあるようです。

しかし日本人が英語に苦戦するのは英語のこんな面も影響しているのかもしれません。図の文章をきちんと訳すことができる方はどれだけいらっしゃるでしょうか?

これはスペリング(綴り)も発音も同じだけど意味が違う同音異語homonym)が英語には多いからです。

回答は以下のとおり、尚、なかには綴りが同じでも発音が違うのもあります。

The bandage was wound(windの過去-巻かれたーj発音は"ワウンド")around the wound (-発音はウンド)
絆創膏をキズの周りに巻いた

The farm was used to produce(生産する)produce(農産物)
この農家はかつて農産物を生産していた
※produceは動詞だと「生産する」名詞だと「農産物、生産物」

The dump was so full that it had to refuse(拒否する) more refuse(廃棄物)
ダンプカーはもう一杯でこれ以上の廃棄物を拒否せざるを得なかった

・We must polish(磨く) the Polish(ポーランド製の) furniture
ポーランド製の家具を磨かなければならない

He could lead先導する if he would get the lead(ひもout
ひもを取り出したら彼が先導してくれる

まあ全部答えをかいちゃうとつまらないので、残りはみなさんで考えてください、(笑) 暇な時間に別途残りの答えを書きます。

さあこの同音異語homonym)以外に英語では逆に異音同義語allophonymというのがあります。

たとえば牛は英語では"cattle"ですが牛肉は"Beef (Boef)" 鶏肉は"Chicken"ですが"Poultry"ともいいます。

何でこんなことが起きるかというのを説明するには実は英語の本場、イギリスの歴史を見ないといけません。

イギリスは島国ですがヨーロッパはアジアと違い絶えず国同士で王族が領土を奪い合ったりという歴史の繰り返しでした。ですから現在のエリザベス女王ウインザー王朝もオランダ、スエーデン、デンマーク等の王室と何代か遡れば親戚関係になるほどヨーロッパでは国の王同士の政略結婚が当たり前のように行われました。アジアとは対照的です。日本で天皇家が他の国の王室と政略結婚するなんてことになったらたぶん日本中が蜂の巣をたたくほどの大騒ぎになるでしょう。 でもヨーロッパではそれが当たり前でした。

そしてその政略結婚は場合によっては他国の王家の簒奪、占領の口実になりました。ヨーロッパの歴史は近代までその繰り返しといっても過言ではありません。その結果イギリスは以下のような歴史を歩みます。

・サクソン王朝        829-1016
・デーン王朝(デンマーク) 1016-1042
・第二次サクソン王朝    1042-1066
・ノルマン王朝(フランス)  1066-1154
プランタジネット王朝 1154-1399
・ランカスター王朝   1399-1461  1470-1471
・ヨーク王朝      1461-1470  1471-1483 
※この時期ランカスター家とヨーク家が王権めぐり激しい争いを行いいわゆる「ばら戦争」の時代です。
・チューダー王朝 1485-1603 
以下略

上記の赤文字を見ていただくとわかりますが、いわゆるイギリスの王朝ではなく外国の王朝がイギリスの王権を簒奪しています。これがイギリスに大きな影響を与えました。これはデンマークやフランスの王家が前任の王の甥だったり従妹だったりという理由で王位を継承したもので、当然ながら王様だけでなく周囲の側近、家来、使用人等大勢の人間がイギリスに来て、なかには現地の人間に溶け込んでいきました。そのたびごとに言葉にも変化が起きました。

元々古代イギリスの言葉はゲルマン系言語で低地ドイツ語niederdeutch)に近い言葉で現代のオランダ語がもっともその古い低地ドイツ語の原型をとどめている言葉だといいます。そしてそれが外国の王朝が支配するたびに変わっていきました。

特に莫大な影響を与えたのは11世紀の・ノルマン王朝(フランス)でした。

前述の"cattle"ですが牛肉は"Beef (Boef)" 鶏肉は"Chicken"ですが"Poultry"の例ですがいずれも前者はドイツ語語源、後者はフランス語語源の言葉でかくして英語には「ドイツ語系の言葉」「フランス語系の言葉」「デンマーク系の言葉」の3種類の言語がまじりあってできた言葉になりました。

現在の英語の原型はだいたい12世紀ー13世紀頃にできたといわれています。

そして英語はいわば多言語のカクテル のような言語なのです。

その結果前述のような同音異語homonym)や異音同義語allophonymが多く存在することになりました。

一方日本語というのは世界でも特殊な言語で一部中国語や韓国語の影響のある言葉があるとはいえアジアの近くで日本語に似ている言葉はあまりありません。比較的よく似ている韓国語でも相当日本語と違います。そういう言語で育った人間が多言語のカクテルである英語を覚えにくいというのもある程度仕方ないのかもしれません。

でもそれを英語をしゃべれない口実にしてはいけませんよ(笑)
上記の続きの訳、近日中時間が空いているときに書きます。それまでがんばって訳してみてください。(^^)