Kyojiのよろずひとりごと

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

第二十三回参議院選挙の結果について

第二十三回の衆議院選挙の最終結果は以下のとおり
改選議席121のうち,()は非改選を含む総勢力

自民 65 (115)  
公明 11 (20)
民主 17 (59)
みんな 8 (18)
維新  8 (9)
共産  8 (11)
生活  0 (2)
社民  1 (3)
諸派  1 (1)
無所属  2 (3)

今回は「ネットで選挙運動ができる」の最初の選挙だったのですが最終投票率52.61%と残念ながら低投票率に終わりました。twitterfacebookではずいぶん盛り上がっていた印象があるんですがネットの書き込みには熱心でも結局投票に行かなかった人間が相当数いたと思われます。まあ「ヒマ人系」やリアルな投票には躊躇する(リア充になれない)人間も多かったんでしょうね。
しかし実現するかどうかわかりませんが「ネット投票」が仮に可能になったとしても投票率ははたして上がるでしょうか?私は正直疑問です。結局「システムの変更」だけで投票率が上がる、というわけではなく今や慢性化した低投票率の流れを止めるには今の政治状況、そして日本人自身の政治に対する意識も根本的に変えないとこれは変わらないかもしれません。「システムの変更」は単なる手段にすぎませんから

うちの近くの投票所は結構人来ていましたけどね

さて今回の選挙結果に関する私の所感ですが、まず今後安部政権が進めると思われる政策

原発
残念ながら推進されてしまうでしょう。自民党にこれだけ勝たせてしまったということは原発推進していいよ」と安部政権に云っているのと同じです。世論調査では原発反対が過半数なのに、ここの部分と国民の投票行動は完全に矛盾しています。

・消費税
自民・高村副総裁「消費増税、基本的にはやる」と発言
http://www.asahi.com/politics/update/0722/TKY201307210233.html

・TPP
安部政権は交渉参加を進めていますが、TPPの取り決めはISD条項を始め多くの専門家が指摘しているように「法律的なトラップ(罠)」が多く存在し安部首相がそれら全てを把握しているとは思えない。といわれます。そして各項目別に詰めていけば自民党内(元々農林系議員が多い)でも異論噴出し連立のパートナーの公明も基本はTPPには積極的とはいえないことから、今後の政権運営は困難を極めることが予想されます。政権のアキレス腱にすらなるかもしれません

憲法改正
今回の選挙の最大の懸念は自民公明が全員当選、参議院で2/3の勢力を獲得してしまうのでは? という点でしたが実際にはこれだけの低投票率にも関わらず自民は単独過半数すら獲得できず、公明と合わせて辛うじてねじれを解消したにすぎません。自民以外に改憲に積極的に維新を合わせても2/3にはとうてい届かないことからもさしあたり安部政権が改憲を推進することは当面なさそうです。今回私自身は自公のねじれ解消はある程度織り込み済みだったのですが、改憲勢力が参議院の2/3を超すという悪夢のような事態は避けられましたのでそれはひとまず安心といったところです。
尚、みんなの党改憲勢力とみなされることはありますが、渡辺代表は国家主義的な観点からの改憲には反対だ」と明言しており今回の選挙綱領からも改憲の項目をはずしていますので改憲勢力とはいえないと思います。みんなの党は寧ろ「加憲」といっていい立場で9条に国連PKO参加を容認」の項目を加えるという意味で、それ以上の改憲の意思はなさそうです。(下図参照)一時維新と合同するという話で最後まで折り合いがつかなかったのが両党の憲法に対する考え方ですので、みんなの党維新改憲で連携する可能性は限りなく小さいといっていいと思います。但し安部首相がどうしても改憲の実績」を作りたくてみんなの党その他に歩み寄る可能性は0ではないですが..政治は一寸先が闇ですからね

課題
さしあたりの改憲の動きは収束したにせよ、日本の民主主義が危機的な状況であることに変わりはありません。

何よりも現在野党が弱すぎます。これは議会制民主主義にとって非常によくないことです。この状況では自民党政策運営で暴走する可能性は十分に考えられます。公明党がどこまで「ブレーキ役」を果たせるかによりますが..

本来二大政党の一翼を担うはずだった、民主党の惨状は目も当てられない状況です。無党派層の心は完全に民主党から離れてしまい衰退が止まりません。ここから再生するのは容易ではありません。しかし現在自民党に対抗可能な潜在能力を持っているのは残念ながら民主党以外にありません。ここは人材を総入れ替えするくらいの気持ちでリベラル勢力の再結集と他党も含む政界の野党再編成をする以外に立て直す方法はないでしょう。それを推進する強力なリーダーの出現が望まれます。

そして国民の政治に対する意識の低さ。残念ながら昨年末の衆議院選や今回の参院選で嫌というほど痛感しました。日本人全体の政治に対する意識、考え方も見直す時期に来ていると思います。