Kyojiのよろずひとりごと

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

軍師官兵衛ー最終回感想 久々に見ごたえあった戦国物

ここのところ政治、選挙関係の記事ばかり書いていましたが、久々に歴オタモードに戻ります。
本日、軍師官兵衛 最終回終わりました。

戦国物はここのところ、天地人とか「お江」とかはっきりいって駄作がつづいたのですが、結論からいって今回の「軍師官兵衛」は久々に楽しませてもらいました。岡田准一が並居るベテラン俳優に対して少しも見劣りしない演技をしていました。一年間黒田官兵衛を演じきったことで、さらなる俳優としての飛躍が期待できます。

最終回舞台は関ヶ原から始まり、小早川の裏切りによってこう着状態だった戦線が一気に決する様が描かれました。ちなみに家康が小早川勢に「大砲」を撃ったように描いていますが、史実は本田忠勝軍の鉄砲隊が小早川陣に鉄砲を撃ちこみ「催促」をしたのが正しいです。
関ヶ原の各大名の陣の位置は以下のとおり

オレンジ色が「裏切り軍」で、この小早川勢を中心とする「裏切り軍」が動いたために関ヶ原の戦いは僅か半日で決してしまいます。

九州で天下を狙っていた官兵衛、実は同時期に東北では伊達正宗が同じく東北で覇を唱えるべく動いていたのですが、この2人にとって最大の誤算はこの関ヶ原の戦いが僅か半日で終結してしまったことです。

今回の官兵衛で非常によかったのは歴史考証がしっかりしていた点です。勿論いくつかは伝承の域を出ていないのですが、(たとえば、如水に長政が「家康が長政の手を取って感謝した様」を伝えたときに「もう片方の手は何をしていたのだ?」と長政に問い詰めた、という話)天地人とか「お江」のようなデタラメ史実がなかっただけによかったです。処刑直前の石田三成黒田長政が陣羽織を着せたというのも史実です。

でも皮肉なことに嫡男、長政の働きによって黒田家は博多筑前52万石の太守となり(52万石とはいえ実質100万石なみの収穫量はあった)商人の町博多も持つ諸藩の中でも指折りの裕福な藩として明治時代までつづきます。

ちなみに正室お栄の方が生んだ嫡男の「萬徳」、後の黒田忠之ですが残念ながら暗君として知られ、後の江戸時代三大お家騒動の1つである黒田騒動の元を作ります。黒田家が危なかったのこの時くらいですね。

ドラマの最後は大阪夏の陣まで描き、黒田家から大名並みの一万石の待遇を与えられながら長政との意見と対立で出奔して豊臣方についた後藤又兵衛の姿もありました。後藤又兵衛の出奔の理由の詳細はわかりませんが、大阪夏の陣にて勇猛果敢に戦ったという記録が残っています。ちなみに後藤又兵衛軍を討ち果たしたのは伊達正宗軍です。

大阪夏の陣がこうして終わり、家康が「ついに泰平の世が訪れた」とつぶやきます。家康についてはいろんな見方をする人がいますが、これから幕末まで260年にわたって日本は大きな戦のない泰平の世が続く礎を作ったのは事実であり、やはりこれは評価すべきでしょう。これは江戸時代以前の日本の歴史でも殆どなかったことです。

大阪城が炎上するCGが描かれていましたが、現在の大阪城は江戸時代に建てられたもので、秀吉の大阪城とは場所も違うようです。最近の資料では少なくとも現在の大阪城の2倍の大きさはあったようです。

さて、今年の戦国大河は久々に楽しませてもらいました。

来年の「花燃ゆ」はまた幕末、今度は松下村塾が舞台、だけど松陰の妹(久坂玄随の妻)については私もよく知らないので逆に楽しみですね。女性ファン取り込みを狙ったのかキャストはイケメンぞろい(笑) 個人的には伊勢谷友介吉田松陰に期待します。あと大沢たかおの小田村は、どうしてもJin 仁の仁先生に見えてしまうのが難かとww ちなみに小田村は後の主人公の文の夫の楫取素彦になるんですけどね